めだかやシュリンプで使えるサテライトの活用から改良まで

2022年10月4日

アクアリウムのサテライトと言えば、様々な熱帯魚やメダカの飼育などに活用できる優れものです。

サテライト自体はスドーの商品であればネットで1,000円~2,000円出せば購入可能です。

近くの熱帯魚ショップやホームセンターで買うと少し割高ですが、送料がかからないのでその点では似た金額になります。

ここでは意外に気付かないサテライトのメリットやデメリット、そして活用から改良までを紹介していきますので、参考にしてみてください。

まずは沢山あるめだかやシュリンプで使えるサテライトのメリットから紹介していきます。

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親魚や親エビの隔離

もっとも活用されるのが、卵を持った熱帯魚やエビなどを隔離する方法です。

生まれたばかりの稚魚だと、メダカやプラティなどは口に入るサイズであれば残酷にもわが子を食べてしまいます。

サテライト

これを防ぐには折角生まれた稚魚を食べられないように、上記のようにサテライトに移動して下段に隔離板を設置するなどして稚魚を守るようにしていきましょう。

ちなみにシュリンプ類などは、同じ水槽にいる大人のエビや親は生まれたばかりの稚エビを食べないので、サテライトに移動する目的は脱卵した卵を効率よく回収するためとなります。

参考記事

レッドビーシュリンプ抱卵させる方法と人工ふ化に挑戦!

また卵を持った親だけでなく病気になった魚や喧嘩ばかりしている個体を、一時的にサテライトに隔離して保護することも可能です。

メダカの卵や熱帯魚など稚魚の隔離

水槽などで飼育を続けていると必ずではないですが、繁殖が上手くいくことがあります。

こういった場合メダカや熱帯魚の卵を見つけたら、下記のようにサテライトに卵を入れて保護します。

保護目的は親や大人の魚に食べられないようにするためだけでなく、卵がカビてしまうのを防ぐ目的もあります。

サテライトに卵を入れた画像

卵は小さくて見えずらいですが、青い色になっているのは卵のカビ防止のため「メチレンブルー」を1滴入れているからです。

この方法だとサテライトと本水槽を連結していないので、水質はサテライトだけの水質となります。

水質に敏感な熱帯魚の場合は、サテライトの水質に気を遣う必要も出てきます。

とりあえずここではメダカで例を挙げていきますが、メダカの繁殖を考えている人は、卵を隔離した後毎日水替えをする必要があります。

このサテライトがあると隔離にも便利なのですが、水替えする際に卵を間違えてスポイトで吸って捨ててしまったりする可能性があるので、下記オプションを付けると便利です。

スドー サテライト グレードアップセット2

上記はスドー サテライト グレードアップセット2と言って、水の排出口にネットをかぶせることで、稚魚の放出や水替え時の卵の放出を防ぐことが出来ます。

メダカの卵の水替えは毎日実施しないといけないので、卵を間違って捨ててしまう可能性があるため、水替えに神経を使うため結構疲れます。

しかし「スドー サテライト グレードアップセット2」をセットすればこの網目から水を捨てればいいので、神経を使わずに水を捨てれるため結構重宝します。

なので一度使うと手放せなくなるアイテムの一つと言えます。

しかもこのまま水道水を流し込み、カルキ抜きやメチレンブルーを入れることが出来て、なおかつ水槽などに掛けられるので場所も取りません。

メダカの卵の水替えが面倒だと思っている人は、上記の方法を実践してみてください。

シュリンプの抱卵した親エビの隔離

抱卵した親エビ

シュリンプの抱卵した親エビの隔離は正直必要無いと言えます。

シュリンプ類は繊細なので、抱卵した際にサテライトに移動するとストレスで脱卵(卵を落としてしまう)してしまうことがあります。

なのでサテライトに隔離してまで、親エビを保護する必要はないでしょう。

もちろん稚エビを観察したい人や、確実に稚エビを育ててみたい人は隔離することもありと言えます。

ただし親エビが卵を持ったまま死んでしまった場合は卵だけ取り除いて、サテライトでふ化させる方法などもあります。

また初めて卵を持ったシュリンプなどは脱卵しやすいので、サテライトにちょっと工夫して脱卵した卵を回収する方法も下記で紹介しています。

参考記事

レッドビーシュリンプ抱卵させる方法と人工ふ化に挑戦!

ろ材を入れて外部フィルターとして利用

外部フィルターを購入するには高価なので、私は下記のようにサテライトにろ材などを入れて活用しています。

サテライトにろ材を入れた状態

排水自体もゆるいので水流も強くならないため、水流が強いのがダメなメダカや熱帯魚でも重宝します。

正直外掛けフィルターを買うくらいならサテライトを買うほうをおすすめします。

電気もいらないので、電気代も安く済みます(エアーポンプの電気代はかかる)

ちなみにしばらく時が経つと下記のようにコケが付いてきます。

コケが付いたサテライト

たまにサテライト自体を掃除するのですが、コケ掃除はあえてしません。

例えばシュリンプやプレコを飼っているのであれば、サテライトに隔離した場合このコケを稚エビや稚魚、もしくは抱卵した親エビに食べさせることが出来るからです。

どうでしょう?かなり賢い活用方法だと思いませんか?

もちろん稚エビや稚魚を隔離する際には中のろ材を別のサテライトに移動しないと行けませんが、長く利用しておくと自然と餌場を作ることが可能なので、かなり重宝します。

またサテライトの中に牡蠣殻やゼオライト、活性炭などを入れることもできるのである意味万能な外部フィルターとして活用することが可能です。

もちろん欠点として言えば、別途エアーポンプが必要な点と言えますかね。

水合わせに利用可能

レッドビーシュリンプなどは、水合わせを丁寧にしないと星になりやすい典型的な熱帯魚?の代表例と言えます。

サテライトに入ったレッドビーシュリンプ

熱帯魚ショップやオークションで購入したレッドビーシュリンプや熱帯魚などを上記のようにサテライトに入れます。

この時点でエアレーションはまだつなげていません。

サテライトはエアレーションをつなげることで、下記のように水が水槽から給水されます。

給水口

排水は下記から行われます。(下記はオプションでスドー サテライト グレードアップセット2を設置しています)

排水口

この状態で水合わせをするのですが、エアーの量をエアーコックで調整すれば「点滴法」と言われるレッドビーシュリンプならではの水合わせも簡単に出来ます。

最初はレッドビーシュリンプや熱帯魚を入れる前に、水量の調整と確認をするといいでしょう。

ちなみにその後は上記で紹介したようにろ材を入れて外部フィルターとして利用可能です。

また水替え時にこれまで直接水槽に水を入れていたと思いますが、サテライトから水を入れることで急激な水質変化を防ぐことも可能です。

エアーストーンが入ったサテライト

上記のようにエアーストーンを入れて、水替えを行うと新しい水と古い水が混ざりやすいのでおすすめです。

ただしサテライト自体の容量はそこまで大きくないので、一度にたくさんの水を入れることは出来ません。

一気に水を入れると溢れることがあります。(実体験済み)

なのでサテライトに水を注水する場合は少しづつが基本となります。

この方法で注水したらレッドビーシュリンプの生まれたての稚エビでも死ぬ確率は下がります。

ただしその他の熱帯魚と比べても、ひと際もろい稚エビには違いないので、あくまで自己責任で水換えを行ってください。

私は2Lのペットボトルに新しい水を入れて、1回200ml前後(ここは適当)の注水を実施しています。

オークションの出品に利用可能

オークションに出品する際にも目的の個体をサテライトに入れると写真を撮りやすくなるので、ここでも重宝します。

オークションは現物写真で出品したほうが売れやすいので、多少面倒でもサテライトに出品個体を移動して写真を撮るといいでしょう。

私自身の経験上、現物写真で出品している購入者から個体を購入しないと結構騙された経験があります。

例を挙げると

  • フラワーシュリンプの個体画像の出品者から購入→大きくなったらレッドピントシュリンプだった
  • キレイな模様の画像のレッドビーシュリンプを購入→送られてきたのは全く違う模様のレッドビーシュリンプだった。

こういった苦い過去があるので、オークションで熱帯魚などの生体を購入する際には、現物写真で出品している人(かなり少ない)から買うほうがいいでしょう。

サテライトのデメリット

今度はサテライトのデメリットを紹介しておきます。

  1. 水槽の値段と比べるとやや高価
  2. オプション部品が高価
  3. エアーの量を増やすと音がうるさい
  4. 水温が本水槽と一致しない
  5. 水槽のライトが設置場所によって上手くあたらない。
  6. どうやって入るのかが不明だが、シュリンプがサテライトの中に3回ぐらい入ることがある
  7. 単独飼育だとエサやりがやや難しい

などが挙げられます。

利便性は高いのですが、水槽の価格と比べると割高でオプションの価格も侮れません。

エアーの量はエアーコックを購入して調整は可能ですが、余計な出費には違いありません。

水温は冬場などヒーターを設置している本水槽と比べるとどうしても下がります。

また水槽の上にライトを直置きしている場合などは、サテライトまで光が届きません。

アーム式の水槽ライトを利用している人には問題ないと言えます。

単独飼育をするとエサの量が難しいので、砂利やソイルを敷くよりかは何も敷かないほうがいいでしょう。

その際には上記画像で見てもらえれば分かるように、水草やマジックリーフなどを入れてあげるといいでしょう。

後は驚くことに2cmくらいのレッドビーシュリンプがサテライトに入っていたことが何度かあります。

給水口はかなり小さいので、どうやって進入したのかは未だ不明です。

ちなみに稚エビが進入したこともあります。

これを防ぐには給水口にストレーナースポンジを付けるしかないと言えます。

サテライトを改良してみた

ベアタンク水槽でメダカや熱帯魚を飼育していると結構底のゴミが気になります。

なので下記完成形ですが、給水のパイプを長くして底のゴミを吸いやすいように改良してみました。

お金をかけないのがモットーなので、下記はやや雑な内容になっています(笑)

改良後のサテライト

手順は簡単でホームセンターなどでパイプと輪ゴムを購入します。(パイプを切る道具も必要)

パイプは径18mmの下記商品「ホワイト丸パイプ18NO293」を購入しましたが、少しだけサテライトのパイプより太かったです。(ピッタリのが無かった)

ホワイト丸パイプ18NO293

本当は透明なパイプが良かったのですが、無かったので色は白にしました。

上記のようにパイプをカットします。長さも目分量で切っています・・・

家にあるパイプが切れそうなハサミでカットしたので、かなりのやっつけ仕事です(笑)

周りをキレイにするバリ取りもないので、切り口は雑なままです(笑)

次にサテライトにある給水パイプを外します。

給水パイプ

Lの字パイプを外して先ほどカットした雑なパイプをセットします。

カットしたパイプ

次にLの字パイプをセットします。

Lの字パイプをセットした画像

両方ともパイプの間に隙間が空いてスカスカだったので、ここで輪ゴムの登場です。

丁寧な人は防水テープかコーティングして付けるといいでしょう(笑)

上段の様子

上段の様子

下段の様子

下段の様子

下段にはエアチューブを付けるパイプを差し込んでいます。

上段の完成形です。

上段の完成形

輪ゴムを使うと見た目はイマイチですが、厚さの調整がいくらでも出来るのでおすすめです。

これで完成したので、後は下記のようにサテライトに取り付けるだけです。

水槽に設置した改良サテライト

後はエアーポンプから空気を送るだけです。

改良した結果、ゴミを取る量は増えたかどうかよくわかりませんでした(笑)

目視で確認したら小さなゴミを吸い取る様子が確認できたので、とりあえず成功としておきます。

まとめ

以上がめだかやシュリンプで使えるサテライトの活用から改良まででした。

サテライトも1つあれば様々な用途に利用できることが分かったと思います。

おさらいをしておくと

  • サテライトは2~3個買っておくと重宝します。
  • 隔離だけでなく外部フィルターとしても利用可能
  • メダカの卵の水替えにはかなり便利です。
  • シュリンプや熱帯魚の水合わせにはある意味必須のアイテムです。
  • サテライトにコケが生えたらシュリンプやプレコの稚魚の餌場にもなります。
  • オークションの出品時の写真撮りにも使えます。

など。これだけメリットが多いサテライトですから、お持ちの水槽サイズでそれぞれの大きさのサテライトを購入してはいかがでしょうか?

コスパ的にはまあまあですが、私がメインで利用しているのは1.2Lのサテライトになりますので、参考にしてみてください。

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